あのさ――。

２００回記念闘技場にて２勝！
というわけで、トマリギに新しいお菓子が増えましたー。
旅団の方には繰り返し申しておりますが、空駆のトマリギは、闘技場にて不戦勝以外の一勝以上でお菓子商品を追加する仕様になっております。
元々は願懸けみたいなものだったんだけど、それが定番化したのです。
お陰様でぽつぽつと商品が増えておりますね。お菓子屋か！！って勢いなラインナップ。

菓子屋ではねーんだけど。

と、飴さんは申しておりますが、お菓子屋のバイトしてるんだから似たようなもんだと思い始めてる私が居るよ。
作れないけどね。自炊は出来るしママ仕込の家庭の味も少しは身についてるけど、お菓子は作る気が無いので作らない派。

それはそれといたしまーして。
今回の追加は、最近お店で見かけた可愛い一口ケーキ。
バウムクーヘンのお店だったから、バウムクーヘンなのかな？って勝手に思ってたけど、別にスポンジでも良かったんじゃん。と申請した後から。
でも口当たり良さそうだし語呂も良いしバウムクーヘンでいいやって結論。

つーかさ。

うん？

すっげぇタイミングじゃね？

……あぁ、うん。意図はしてなかったんだがな。
お前さんが何思い起こしてるかは何となく察したよ。

気、遣わせてるかね。

そんな気遣いが出来るようになったのね飴さんや。

あれが俺にしょっちゅう喧嘩売ってくんのは主にあんたの影響っつーかもろあんたの仕業だよな。

彼女の性格的に飴さんに突っかかるのは自然ですぅ。
ま、かわゆいケーキポップさんでももぐもぐして、ちゃきちゃき宣伝に走ってくるがよい。
あ、ところでお味の程はいかがでした？それじゃなくて、あちらの。

……不味いわけねーだろ。

あ、デレた。

大人になると言うのは難しい事だな。

突然なに……虫の居所の悪そうな顔してるな。

それが出てしまうあたりが、難しいと言っているんだ。

察しろとか言ったら怒るからな。
……まぁ、少なくとも俺よりマシじゃね？

……なぜだろう、貴方のその言葉がとてもしっくりきた。

そりゃ、なにより。

貴方は本当に、悪い意味で素直だな。

喧嘩売ってんなら買うぞ。いくらでも買うぞ。

そうだな、貴方と喧嘩をしたら、気が晴れるだろうか。

……相当、きてんな。
今度な、今度。
今のあんたと喧嘩なんて、ただの罵り合いになる気しかしねーわ。

あぁ、それは……思わない事もない。
貴方に言いたいことは、それなりにある。

はいはいはいはい。それも纏めて、今度な。今度。
とりあえずギガンティアでも行って来い。付き合ってやるから

……貴方に優しくされるのは何だか複雑な気持ちだ。

マジであんた常に俺に喧嘩売ってるよな。

やぁやぁ、お帰り。キルフェ、リェオ。
最近二人そろってのお出かけが多いけど、なぁに、どこ行ってるの？

第四の鍵だな。

……ギガンティア？

何か問題でも？

いや、うん、うん……二人で、ギガンティア？

何か問題でも？

キルフェが言うと悪意を感じる！

うっせぇな。鍵が欲しいんだとよ。

シャルムーンには、少し縁を貰ったからな。
この際一日だけでも良い。彼女を蝕み続けた、彼女の護ってきたものを、感じてみたい。

ふぅん。それで、二人で？

プラスワンはあると便利だ。

……俺で良くない？

貴方の知人が言っていただろう。
真っ直ぐボスを狙ってくれる方が良い、と。
ついでに、反撃は魅力だ。

あ、ここにも反撃に浪漫を感じてる子が居る。

浪漫というか……敵の大半がHPが低いから、反撃で仕留められるケースも多い。
素直に、とても便利だ。

……ですって、キルフェさん。

そもそも仕事付き合いまで険悪じゃねーんだよ別に。

一回険悪だったくせにぃー。

お前さんは存外単純だからのう。
頼られて悪い気もせんのであろう？

うっせぇよ。

依頼でアクスヘイムに行った時だけ、自分の育った街に戻る飴さんです。
でも、ちらっと覗くだけ。人とは逢わないようにステルス使用のかくれんぼ。
戻る度に、戻る度に、少しずつ状況確かめて。
今回、先日そう言えば母親の話も親友の話もしたなって思って、区切りと思ってようやく、逢いに行きました。
知った顔は殆どいないようです。父親は健在のようです。
母親は、崩壊より前に、死なせてしまっていたようです。
結論。飴さんがどう思ってるかは、まだ判らないけれど。
やっぱり、あの人はあの時に死んでるとしか思えない。

帰ったことを悔いてるような。
でも最後に思い出させたんなら嬉しいような。
形見を受け取るなんてことはできませんでしたが、動揺は、そこまでじゃないのかもしれない。
崩壊直後に行ってたら、多分放心してたんでしょうけど。
心の準備は出来てしまったご様子です。
はくじょうなこどもね。
だけれどかれはたしかにあなたのこどもだよ。