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TW3より飴(c05383)と花(c11349)の日記跡地。 現在の主な成分:頭の可哀相な背後。よその子ごめん。仮プレ。飴花の(背後に対する)不満。たまに遊びに来る喪(c08070)と石(c28018)。力関係はPC≧PL。
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キルフェ・ラウネンの一日は、昔から同じ毎日の繰り返しだった。
 陽の登り始めた頃に起きて、より早く起きている父母に挨拶をして。
 母の作った朝食を食べて、外へ。
 幼少の頃は近所で遊ぶだけだった時間は、次第に広がり、父の仕事に興味を覚え、スカイランナーとしての道を歩み始めた。
 親を真似た仕事を始め、休みの時間には友人と遊んで。
 けれどいつだって、陽の入る頃、街の大鐘が鳴る頃には家路につく。
 お帰りなさい。いつだって暖かく迎えてくれる母の夕食を食べて、星が瞬きを主張する頃には、眠る。

 ――誰に課せられたわけでもなく、ただ、当たり前にそんな毎日を過ごしていたと、思っていた。




+ + + + + + + + + +


「キルフェ、今日のお仕事は、何を運ぶの?」
「仕入れだよ。ほら、公園の向かいにある酒場。あそこに食材とか、色々」
「……そう」
 酒場、と。そんな単語を聞き留めて、薄らと表情を暗くした母親に、少年と青年の間で大人びた顔を覚え始めたキルフェは明るい笑みを返す。
「心配しないでよ、母さん。お酒は高いものだから、まだ子供の俺には運ばせらんないって言われてるし」
「そう……ふふ、そうね。キルフェには、まだ早いわ。お父さんくらい、きちんとした仕事ができるようになってからじゃないと」
「うん、判ってる。今日もしっかり、父さんの仕事見てくるから」
 穏やかな会話を、ごちそうさまの一言で打ち切って、預けた食器の代わりに告げられるいってらっしゃいの一言に、にこり、人懐っこい笑みを湛えた。
「行ってきます、母さん」
 真っ直ぐに見つめた、瞳。その明るいオレンジ色から、目を逸らした瞬間だけ、キルフェは笑みを崩す。
 安堵を湛えながらも、どこか薄暗い、何か、疎むような、一瞬の表情。
(今日は、無かったな……)
 生まれた時から見える、瞳の中の悲惨な情景。
 それは母の目にこそ、一番に見えた。
 毎朝交わす挨拶の最中。確かめるように覗いた瞳に、何もない事を、素直に安堵して。
 そうでもしなければ平静な日々を送る事の出来ない母を、疎む。
 ――なんて。
 そんな感情を、キルフェは自覚をしたことがない。
 日常的に、見つめすぎたのだ。
 自分の母は繊細な人だと理解して。だからこそ守らねばならないと認識して。
 彼女の為に持ち生まれた力だと、信じて疑わなかった。
 もっとも、家の中から外界へと出ていく過程で、それが母だけの物ではないことを知り、遍く人々全ての力になりたいと、思うようになっていたが。
「おはようさん」
「おはようございます。今日も宜しくお願いします」
 明るく、素直で、礼儀正しくて。
 良く働いて、人付き合いの良い少年は、街の情景に当たり前に馴染む。

 ――子供の泣き声って、どうしてそんなに、不快なの。
 いつかの時、泣き止まない幼子に手を挙げる女の姿を、見た。

 ――親のいう事を聞けない子供は、悪い子だわ。
 いつかの時、我侭を繰り返す子供を切り捨てる女の姿を、見た。

 ――なんて、失礼な人なの……?
 いつかの時、些細な湿原に逆上する女の姿を、見た。

 だから、今日も。
 当たり前の一日を、彼女の、望むように。
 彼女が誰も傷つけないように。彼女が決して、狂う事の無いように。




Rian絵師








































「僕には、息苦しく見えるけどな」






(……あ……)
 すれ違った青年の瞳に見えた、情景。
 助けなければ。そのきっかけは、やがて少年の当たり前と平穏な時間を、完膚なきまでに歪め、否定し、壊し尽くす――。
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プロフィール
HN:
飴と花
性別:
男性
自己紹介:
飴:キルフェ。不機嫌なお友達
花:ガルデニア。ピンクの似合うお友達。
喪娘と末子も背後は一緒。
あっち女子部屋、こっち男子部屋

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