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TW3より飴(c05383)と花(c11349)の日記跡地。 現在の主な成分:頭の可哀相な背後。よその子ごめん。仮プレ。飴花の(背後に対する)不満。たまに遊びに来る喪(c08070)と石(c28018)。力関係はPC≧PL。
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壁が黒い部屋。
 家具の白い、部屋。
 四人で暮らし始めた屋敷だけれど、内装は、今まで住んでいた部屋と、同じ風にして貰った。
 落ち着く世界に、一つの、違和感。
 『彼女』はどこから来て、どうして、此処にいるのだろう。

+ + + + + + + + + +

「初めまして、で、良いのよね?」
 首を傾げて尋ねれば、『彼女』はこくりと頷く。
 幼さを残した、あどけない顔。
 黒を纏い、胸元にだけ赤を備えた少女は、桜色の瞳を薄らと眇める。
「正解。だけれど、何故かしら。私は貴方を、とてもとてもよく知っている気がするの」
「あら。それは、奇遇。私もね、貴女を他人だとは、とても思えない」
 不思議ね。笑う仕草が、似通った。
 その、少女の手に、巻き付けられた糸のようなものに、目が留まる。
「武器?」
「ええ。鋼で出来た、糸」
 しゅるり、解いて。黒く塗りつぶした爪の間で、広げる。
 鋼で出来たと聞いたそれは、きゅぃ、とかすかに金属の擦れる音を零す。
 見入る、金色に。桜色が、ぶつかる。
 鋭利、だと。思った一瞬。
 腰から引き抜いたナイフの先端に、鋼がきゅるりと巻き付いた。
「……なるほど。これはこれは、不思議な得物だのう。変幻自在。柔くも固くも成るそれは、お前さんの指先次第か」
「そう。私の指先、一つ。だけれど今はまだ、持ち得ているのはほんのささやかな力だけ。貴方の首を落とすにも、まだまだ、足りないの」
 くん、と引いて。何事もなかったかのように手元に糸を戻す少女に、魔女の顔を見せた女もまた、ナイフを鞘へ戻す。
「聞くが……お前さんは、何を思って、ここに居る?」
「梔子の君に呼ばれただけよ。お茶でも如何、お嬢さんって」
「……で、その梔子の君は、どこをほっつき歩いておるのやら」
「ふふ、怒らないであげて。私がただ、貴方に逢いたいと願って、忍ばせて貰っただけ。今頃は、そうね…きっとお茶の準備をしているわ」
 たおやかな顔をする少女は、女と、とてもとてもよく似ていた。
 けれど、女にはない、底意地の悪さは、少女が口にした梔子の君に、由来している気がした。
「……不思議な方ね、貴女は」
「あら。それはとても、光栄な事ね」
 零しあう笑い声に混ざって、軽いノックが、響く。
 お茶でも如何、お嬢ざん。彼の囁く声を脳内に過らせてから、女はゆったりと振り返る。
「背を、見せても良いの?」
 先のやり取りを思い起こさせるように、投げかけられる声と、仄かな殺気。
 くすり、笑った女は、扉に手をかけて迎え入れる準備をしてから、少女を見つめた。
「侮るでないわ、小娘」
 まずは気取らせぬ事を覚えて来い。告げる言葉に、少女はただ嬉しそうに、微笑んだ。





扉の外で若干の殺意にぞわってしてるガルさんがいると思われる。
喪娘の魔女の部分にガルさんの性格を足してぐっと幼くしたのがサイハのメイン子。
2ndだけど、メインの子。1stはこっちに呼んだらカオスるから呼びません。
ゆるゆるだけどこんな子動かしてるんだぜって、そんなよもやまばなし。
喪娘とガルさん両方を知ってる方は大体見れば判る感じの子ですよ!(
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プロフィール
HN:
飴と花
性別:
男性
自己紹介:
飴:キルフェ。不機嫌なお友達
花:ガルデニア。ピンクの似合うお友達。
喪娘と末子も背後は一緒。
あっち女子部屋、こっち男子部屋

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出現率は低率の予感ですがお気軽に
mai-maieb@hotmail.co.jp
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