TW3より飴(c05383)と花(c11349)の日記跡地。
現在の主な成分:頭の可哀相な背後。よその子ごめん。仮プレ。飴花の(背後に対する)不満。たまに遊びに来る喪(c08070)と石(c28018)。力関係はPC≧PL。
白いシャツに、深い青のネクタイ。
地味な色のパーカーを重ねるには、少し不釣り合いな装いも、気にはせず。
朝日の眩しさに目を細めながらのんびりと帰路を歩いて。
緩めたネクタイを抜き取りながら、ラッドシティの郊外に構えた、こじんまりとした屋敷の扉に、手をかける。
――ふと、気の付いた気配に、振り返った。
「……おかえり」
「……ただいま?」
「何で疑問形なの」
「別に、なんとなく」
長く隣人付き合いをしていた同居人の顔は、複雑で、何だか居た堪れないような装いをしていた。
地味な色のパーカーを重ねるには、少し不釣り合いな装いも、気にはせず。
朝日の眩しさに目を細めながらのんびりと帰路を歩いて。
緩めたネクタイを抜き取りながら、ラッドシティの郊外に構えた、こじんまりとした屋敷の扉に、手をかける。
――ふと、気の付いた気配に、振り返った。
「……おかえり」
「……ただいま?」
「何で疑問形なの」
「別に、なんとなく」
長く隣人付き合いをしていた同居人の顔は、複雑で、何だか居た堪れないような装いをしていた。
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自分も、彼も、朝帰りをするのは、そう珍しい事ではない。
理由は、それぞれにあるけれど。彼の場合は、大概、眠れない夜を紛らわせるため。
そう言えば、酒場で変わった石の話を聞いているのを見かけた。その日、だったのだろうか。
ふらりと部屋へ戻っていくかと思っていたのに、キッチンへ寄り道をするものだから、ついていった。
ついでに俺の分もとコーヒーをねだれば、舌打ちされた。
「なぁに、今日はまた、えらく不機嫌だねぇ」
指摘されるのが嫌いなのは、知っていた。だから、敢えて訪ねてやる。
そうでもしないと、彼は、その不機嫌の理由を考えず放棄するから。
だんまり、沈黙が下りる。作業をする音だけが、やたらと長く響いて。
「大切な人って、なに」
ぼそり、零れた言葉に、思わず目を丸くした。
「……君の?」
「だったらまだマシだったんだろうけど」
「……え、ごめん、俺、君が何言ってるのかよく判んない」
ただでさえ、彼の口から出るには、あまりにも耳慣れないフレーズ。
それに加えて、彼にとっての、ではないというニュアンスの返答。
くるくると思案を巡らせていると、小さなため息が思考を遮る。
「魔法剣士って、皆天然なのかね……」
「え、なにその偏見」
「それとも、頭ん中が幸せなのかね……」
「おーい、キルフェさーん?」
訳が分からないよと言いたい気持ちもさらりと流されて、いつの間にか用意のできたコーヒーを差し出される。
砂糖もミルクもいれない、ブラック派は、お揃い。
色の無い顔で口をつける彼を、じぃ、と見つめて、見つめて。
多くを語る気の無い彼に、やれやれと、今度はこちらがため息をついた。
「君は、どう思ってるのさ」
液体を啜る動作のまま、音だけが止む。
どことも知れない場所を見つめて思考を展開する様を眺めて、のんびりとコーヒーを口にした。
彼の淹れるそれは、少し濃い。舌に障るほどではないけれど、苦い。
それも、嫌いではないと思っていたけれど。考え事をする時だけ口にするのに気が付いてから、好きになった。
脳の冴える、この、苦みが。
「頼る気があるのかねーのかぐらいはっきりすりゃいいのに」
不貞腐れ気味の台詞に、思わず微笑ましげな顔をした。
要するに、彼は、拗ねているのだろう。
「君さ」
多分、彼はまだ、ちゃんと告げていない。
「好きなら好きって、言わなきゃ駄目じゃない」
後悔するよ。付け加えれば、すとん、落ち着きどころを見つけたような、冴えた顔を一瞬だけ見せて。
盛大に、眉を寄せられた。
「嫌いだよ」
その「嫌い」の意味を、「大切」だと告げた誰かは、まだ、知らないのだろう。
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プロフィール
HN:
飴と花
性別:
男性
自己紹介:
飴:キルフェ。不機嫌なお友達
花:ガルデニア。ピンクの似合うお友達。
喪娘と末子も背後は一緒。
あっち女子部屋、こっち男子部屋
メッセ登録してみました。
出現率は低率の予感ですがお気軽に
mai-maieb@hotmail.co.jp
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ブログ内のイラストは、株式会社トミーウォーカーの運営する『エンドブレイカー!』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
イラストの使用権はキルフェPLに、著作権は各絵師様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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