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TW3より飴(c05383)と花(c11349)の日記跡地。 現在の主な成分:頭の可哀相な背後。よその子ごめん。仮プレ。飴花の(背後に対する)不満。たまに遊びに来る喪(c08070)と石(c28018)。力関係はPC≧PL。
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 そう言った隣人が連れてきた少年が、どこかの誰かに余りにも似ていて。
 訝るように眉を寄せて、首を傾げて。何処の誰だったかを、思い起こす。

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 そう言った隣人が連れてきた少年が、どこかの誰かに余りにも似ていて。
 訝るように眉を寄せて、首を傾げて。何処の誰だったかを、思い起こす。
 さらりと甘い金髪に眼鏡――多分、伊達――をかけて、へらりと締りの無い顔で笑う姿が、浮かぶ。
 一度逢ったきりにも拘らず奇跡的に思い出せたのは、この隣人が、それこそ事あるごとに話題に出すせいだろう。
「……息子?」
 確か結構いい年だったはず。結婚して子供の一人居たとして、なんら不思議では無い程度には。
 しかし、その質問を待っていたと言うようにに、隣人は笑う。
「ぶぶー。本人です」
「……は?」
「本人です」
 してやったりと、言わんばかり。満面の笑みに、思わず眉を寄せた。
「やー、遺跡探索に出かけたらねぇ、うっかり変な仕掛けにかかっちゃって。で、こうなっちゃったの。戻るまで保護したげるって、約束でね」
「……あ、そ」
 道理で、よく似ているはずだと。隣人の横で大人しくしている少年をちらりと見てから、思いついたように、懐を漁って。
「ん。良かったら、食うか?」
 棒のついた飴玉を、差し出してみた。
 が。
「子供だからってこんなモンで喜ぶとか思ってんじゃねえよ」
 お可愛らしい顔から発せられた、可愛げのない、台詞に。
 思わず腰に下げた武器に手をやったのは、きっと元の叩いても壊れなさそうな姿を知っているせいだと、思う。
 少年を庇うように抱きしめた隣人ごと蹴っても怒られないような気がした。
「子供に手ぇ挙げるなんてやばーん」
「元は三十路だろが」
「今は十歳くらいだもん」
「じゃぁ騎士団の詰め所にでも捨てて来い」
「やーだ。保護するって約束だもん。ねー」
「つ、か、お前もさっきからべたべたすんじゃねえよ、気持ち悪い」
 擦り寄ろうとする隣人を、心底嫌そうに押しのける少年。
 確か傍目には比較的仲良く見えていた隣人に対してもこの態度とは。どうやら中身ごと変化しているようで。そうなればもう、ただの小生意気な子供そのものだった。
「ふふ、そりゃぁ俺も、最初は本人に言われてるみたいでへこんだよぉ? でもほら、見れば見るほど可愛らしいじゃない?」
「見れば見るほど小憎らしいけど」
「うっせぇよおっさん」
「マジ憎らしいんだけど殴っていい?」
 本日、二度目。思わず武器に手を伸ばしたが、つん、と澄ました顔をしている少年を、見つめて。
 武器の代わりに挙げた手のひらで、ぐしゃぐしゃと、頭を撫でつけた。
「な、なにしやがるんだよ!」
「別に」
 面影があって、似つかないほど生意気で。
 正真正銘の、子供が。隣人の言葉を借りるなら、可愛らしく見えたのだろう。
 あるいは――。
 和やかな顔でやり取りを見守っていた隣人が、よーし、なんて気合一つ入れて、少年を抱き上げる。
「戻るまで、ちゃぁんと、保護してあげるからね?」
 にんまり、笑う隣人に。
 引き攣った顔をして、少年はこちらを見てきたけれど。
 とりあえず、目を逸らした。
「じょ、城塞騎士さ……」
「はーいはいはいはい観念してこっちおいでねぇ」
 ――あるいは、こうなる結末がちらりと脳裏を過ぎって、哀れみを、覚えたのだろう。
 無事に戻って、早く解放される事を、人事ながら祈るので、あった。






捏造に継ぐ捏造。
私の中の口が悪いって飴さんだから、飴さんがちっちゃくなった感じになっちゃった^p^
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飴と花
性別:
男性
自己紹介:
飴:キルフェ。不機嫌なお友達
花:ガルデニア。ピンクの似合うお友達。
喪娘と末子も背後は一緒。
あっち女子部屋、こっち男子部屋

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