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TW3より飴(c05383)と花(c11349)の日記跡地。 現在の主な成分:頭の可哀相な背後。よその子ごめん。仮プレ。飴花の(背後に対する)不満。たまに遊びに来る喪(c08070)と石(c28018)。力関係はPC≧PL。
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「わあぁ……」
 笑みが零れるのを戒めるように、口元に添えられた指先。
 それでも、満面の笑顔を湛えたその顔は、まるで子供のようにさえ見えた。

+ + + + + + + + + +
 小ぶりで綺麗な楕円を持った、ふわっふわの豆腐ハンバーグ。
 とろとろの餡を絡めた揚げ出し豆腐は香ばしさを纏って湯気を立てているし、添えられたお椀の中の味噌汁には、つるりとした光沢の豆腐が顔を覗かせて居て。
 ちらと見やれば甘い香りを漂わせるだろうお汁粉が用意されている。
 それは約束の物。手作りの料理が食べたいという男の願いに、快く頷いた青年の、腕によりをかけたメニューであった。
「食べられないものは、無かったかな…?」
 小首を傾げて、少し心配そうに尋ねてくる青年に、童心全開な顔をした男は、ふるふると首を振った。
「食べられんもんは、ないよ。どれもこれも美味しそうで、どれから食べたらええんやろぉて、困るくらい」
 聞きとめ、安心したようにふわりと笑うと、青年はそっと箸を差し出して……ふと、一瞬の思案を浮かべた後、そのまま自らハンバーグに箸を入れた。
「お仕事、お疲れ様。はい、あーん」
 そっと袖口を抑え、ゆるりと優しい所作で差し出された箸先に、まぁるく、見開かれた瞳のわずか下、男の頬がかすかに朱に染まる。
「ん、ありがと。頂きます」
 ぱくり。照れながらも一口を含めば、ほろりと口の中で溶ける柔らかな食感。
 豆腐の持つあっさりとした味が目一杯に広がり、するりと喉を降りていく。
「んー。めっちゃ美味しい~」
「ふふ、それは良かった」
 幸せだと言うように頬に添えられた手のひらには、ほんのちょっぴり、照れ隠しの意味も篭められているのを、微笑ましげに笑う青年は気付いているのだろう。
 そんな青年から箸を預かると、男はにこりと、微笑んで。
「お返し。あーん」
 真似るように、小首を傾げて差し出した。
 おや、と小さく笑い、同じように、口にして。青年はまた、ふわり、花のように優しく微笑んだ。
「また、リベンジさせて、ね?」
 一緒に、遊びに行こう。
 料理を振舞う切欠だった誘いの言葉を思い起こして。
「うん。ありがとう」
 ゆるり、艶やかに素直を混ぜた笑みを浮かべて囁いた。




---------------------
お豆腐料理もちゃもちゃ。きっと魔法のどっかのお部屋に並べてもらったんじゃないかなって勝手に想像。捏造(キリッ←
あーんってして欲しかったんだ!←←
改めましてありがとうございました。
リベンジはこちらこそ。今度こそ一緒に遊びに行くんだからー!
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プロフィール
HN:
飴と花
性別:
男性
自己紹介:
飴:キルフェ。不機嫌なお友達
花:ガルデニア。ピンクの似合うお友達。
喪娘と末子も背後は一緒。
あっち女子部屋、こっち男子部屋

メッセ登録してみました。
出現率は低率の予感ですがお気軽に
mai-maieb@hotmail.co.jp
登録時にはメールも一緒に送ってくださると確実です

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