TW3より飴(c05383)と花(c11349)の日記跡地。
現在の主な成分:頭の可哀相な背後。よその子ごめん。仮プレ。飴花の(背後に対する)不満。たまに遊びに来る喪(c08070)と石(c28018)。力関係はPC≧PL。
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それは とあるあきの おわりのことでした。
なんだか まちのほうが にぎやかだな、なんて、そんなことを かんがえながら ぼんやりとしていた ねずみさん。
ふいに、とんとんと とびらのなるおとがきこえて、ふしぎそうに くびをかしげました。
とんとんとん。とんとんとん。
しつこいくらいのおとに、ぱたぱた、かけむかった ねずみさんは、そろっと とびらのすきまから かおをのぞかせて。
おもわず、かおをしかめました。
「ねずみーねずみー」
とびらの まえにいたのは、きゃっきゃっと はしゃいだねこさん。
けれど、そのかっこうは いつもとすこし ちがうようです。
ゆるゆるだらりと ながいそでが、おおきなかぼちゃを だきかかえて、すこしかたむいた まじょのようなぼうしをなおします。
そうして、ずい、とめのまえに さしだされた、かぼちゃ。
に、みえる、おおきなかご。
「とりっくおあとりーと!」
「……?」
ぱちくり。
よくわからない じょうきょうに、ねずみさんの めはまんまる。
とびらをしめて おいかえすつもりで いたこともわすれて、ねこさんを みつめました。
はんのうが いまいちなねずみさんに、ねこさんも めをぱちくり。
あれ、というようにくびをかしげて、もういちど、かぼちゃのかごをさしだして。
「とりっくおあとりーと!」
「……なにそれ」
ふしぎそうにたずねた ねずみさんに、ねこさんは くちびるをとがらせました。
「えー。ねずみ、はろうぃんしらないの? つまんねえつまんねえー」
ぶーぶーと もんくをいう ねこさんに、ねずみさんも おもわず くちをへのじにしてしまいます。
がり、と、くちのなかの おきにいりの あめだまが おとをたてたのに きがついて、あわてて くちをおさえてから。
「べつにしらなくったっていいだろ。で、なにそれ」
「おかしくれなきゃいたずらするー」
えへん、とむねをはったねこさんに、ぷい、とねずみさんはしらんかお。
「おかしなんてない」
つん、つん、とそっぽをむいて、へやのなかへ もどっていってしまった ねずみさん。
ぶーぶーと くちびるを とがらせ、かぼちゃのかごを しゅちょうしながら、そのせなかを おいかけるねこさん。
「うそだー。ねずみがいつもあめだまをもってるの、ねこさんしってるー」
「もっててもあげない」
「おかしーおかしー」
うろうろ ぴょんぴょん。ねずみさんの まわりを とびはねながら、ねこさんはくりかえします。
「うるさいな。あげないったらあげない」
そんなねこさんから にげるように、ねずみさんも へやのなかをうろうろ。
おかし おかしと くりかえしながら ねずみさんの せなかを おいかけていた ねこさんは、えー、とふまんそう。
けれど、きゅうに、ぱっと あかるいえがおを みせたかとおもえば。
「じゃあいたずらするー!」
どーん。
とつぜんの たいあたりに、ねずみさんは おどろきました。
あんまり おどろいたものだから、ついつい、ねこさんを つきとばしてしまったのです。
ぽてん、と、しりもちを ついてしまったねこさん。
びっくりしたような、まあるくておおきなめが、ねずみさんをみあげて。
「ふぇ」
ぶわわ、と、そのめに おおつぶのなみだが うかんだのでした。
「ねずみにきらわれたー」
わあわあ。わあわあ。
かおをおおって、こえをあげてなきだす ねこさんに、ねずみさんは またしてもおどろいてしまいました。
「な、なくことないだろ……」
おこったようにいいながらも、つきとばしてしまったてのひらを あっちこっちにやりながら、おろおろおろおろ。
わあわあ。わあわあ。
なきつづけるねこさんに つられてしまったように、つりあがっていた ねずみさんの まゆも、ゆるゆると さがっていきます。
やがて、ぽけっとを ごそごそとあさると、かおをおおっていた ねこさんのてに、なにかを にぎらせました。
きょとんとした ねこさんの てのなかには、まあるいあめだまがひとつ。
「やるから、なくな」
みあげたねずみさんのかおが、なんだかしょんぼりと なきだしそうなのをみて、ねこさんは へにゃりとわらいました。
「ねこさん、いたずらせいこうー」
きゃっきゃっ。
さっきまで ないていたはずの ねこさんは、うれしそうにわらって、あめだまを くちのなかへ。
「ねこさん、おかしもげっとー」
しあわせー。と、りょうてで ほっぺたをおさえる ねこさんに、ねずみさんは めをぱちくりとさせて。
ぷぅっ、と、ほおをふくらませました。
ぎゅぅっと ふくのすそをにぎりしめて ぷるぷるとふるえている ねずみさん。
「なくことないだろー」
「ないてないっ!」
ぷくぷくのほっぺたを、つんつんと つついていると、ぺしりとはらいのけられて。
きゃっきゃっと わらったねこさんは、そのてを、ぐいとつかんでひっぱった。
「じゃあ、ねずみもいっしょに、いたずらしにいこー」
みぎてに かぼちゃのかごをかかえて。
ひだりてに ねずみさんをつれて。
まんぞくそうな ねこさんが、きゃっきゃっと はしゃぐのを、みつめて、みつめて。
「ひっぱるなよ!」
おこったように そういったねずみさんも、ぱたぱた、ねこさんを おいかけるように かけていきました。
とりっくおあとりーと!
それから ねこさんと ねずみさんは、たくさんのおかしを もらってかえるのでした。
おしまい。
--------------------
やりたかったんだ。
何がやりたかったって、金庫番をなかせたかったんだ←
なんだか まちのほうが にぎやかだな、なんて、そんなことを かんがえながら ぼんやりとしていた ねずみさん。
ふいに、とんとんと とびらのなるおとがきこえて、ふしぎそうに くびをかしげました。
とんとんとん。とんとんとん。
しつこいくらいのおとに、ぱたぱた、かけむかった ねずみさんは、そろっと とびらのすきまから かおをのぞかせて。
おもわず、かおをしかめました。
「ねずみーねずみー」
とびらの まえにいたのは、きゃっきゃっと はしゃいだねこさん。
けれど、そのかっこうは いつもとすこし ちがうようです。
ゆるゆるだらりと ながいそでが、おおきなかぼちゃを だきかかえて、すこしかたむいた まじょのようなぼうしをなおします。
そうして、ずい、とめのまえに さしだされた、かぼちゃ。
に、みえる、おおきなかご。
「とりっくおあとりーと!」
「……?」
ぱちくり。
よくわからない じょうきょうに、ねずみさんの めはまんまる。
とびらをしめて おいかえすつもりで いたこともわすれて、ねこさんを みつめました。
はんのうが いまいちなねずみさんに、ねこさんも めをぱちくり。
あれ、というようにくびをかしげて、もういちど、かぼちゃのかごをさしだして。
「とりっくおあとりーと!」
「……なにそれ」
ふしぎそうにたずねた ねずみさんに、ねこさんは くちびるをとがらせました。
「えー。ねずみ、はろうぃんしらないの? つまんねえつまんねえー」
ぶーぶーと もんくをいう ねこさんに、ねずみさんも おもわず くちをへのじにしてしまいます。
がり、と、くちのなかの おきにいりの あめだまが おとをたてたのに きがついて、あわてて くちをおさえてから。
「べつにしらなくったっていいだろ。で、なにそれ」
「おかしくれなきゃいたずらするー」
えへん、とむねをはったねこさんに、ぷい、とねずみさんはしらんかお。
「おかしなんてない」
つん、つん、とそっぽをむいて、へやのなかへ もどっていってしまった ねずみさん。
ぶーぶーと くちびるを とがらせ、かぼちゃのかごを しゅちょうしながら、そのせなかを おいかけるねこさん。
「うそだー。ねずみがいつもあめだまをもってるの、ねこさんしってるー」
「もっててもあげない」
「おかしーおかしー」
うろうろ ぴょんぴょん。ねずみさんの まわりを とびはねながら、ねこさんはくりかえします。
「うるさいな。あげないったらあげない」
そんなねこさんから にげるように、ねずみさんも へやのなかをうろうろ。
おかし おかしと くりかえしながら ねずみさんの せなかを おいかけていた ねこさんは、えー、とふまんそう。
けれど、きゅうに、ぱっと あかるいえがおを みせたかとおもえば。
「じゃあいたずらするー!」
どーん。
とつぜんの たいあたりに、ねずみさんは おどろきました。
あんまり おどろいたものだから、ついつい、ねこさんを つきとばしてしまったのです。
ぽてん、と、しりもちを ついてしまったねこさん。
びっくりしたような、まあるくておおきなめが、ねずみさんをみあげて。
「ふぇ」
ぶわわ、と、そのめに おおつぶのなみだが うかんだのでした。
「ねずみにきらわれたー」
わあわあ。わあわあ。
かおをおおって、こえをあげてなきだす ねこさんに、ねずみさんは またしてもおどろいてしまいました。
「な、なくことないだろ……」
おこったようにいいながらも、つきとばしてしまったてのひらを あっちこっちにやりながら、おろおろおろおろ。
わあわあ。わあわあ。
なきつづけるねこさんに つられてしまったように、つりあがっていた ねずみさんの まゆも、ゆるゆると さがっていきます。
やがて、ぽけっとを ごそごそとあさると、かおをおおっていた ねこさんのてに、なにかを にぎらせました。
きょとんとした ねこさんの てのなかには、まあるいあめだまがひとつ。
「やるから、なくな」
みあげたねずみさんのかおが、なんだかしょんぼりと なきだしそうなのをみて、ねこさんは へにゃりとわらいました。
「ねこさん、いたずらせいこうー」
きゃっきゃっ。
さっきまで ないていたはずの ねこさんは、うれしそうにわらって、あめだまを くちのなかへ。
「ねこさん、おかしもげっとー」
しあわせー。と、りょうてで ほっぺたをおさえる ねこさんに、ねずみさんは めをぱちくりとさせて。
ぷぅっ、と、ほおをふくらませました。
ぎゅぅっと ふくのすそをにぎりしめて ぷるぷるとふるえている ねずみさん。
「なくことないだろー」
「ないてないっ!」
ぷくぷくのほっぺたを、つんつんと つついていると、ぺしりとはらいのけられて。
きゃっきゃっと わらったねこさんは、そのてを、ぐいとつかんでひっぱった。
「じゃあ、ねずみもいっしょに、いたずらしにいこー」
みぎてに かぼちゃのかごをかかえて。
ひだりてに ねずみさんをつれて。
まんぞくそうな ねこさんが、きゃっきゃっと はしゃぐのを、みつめて、みつめて。
「ひっぱるなよ!」
おこったように そういったねずみさんも、ぱたぱた、ねこさんを おいかけるように かけていきました。
とりっくおあとりーと!
それから ねこさんと ねずみさんは、たくさんのおかしを もらってかえるのでした。
おしまい。
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やりたかったんだ。
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プロフィール
HN:
飴と花
性別:
男性
自己紹介:
飴:キルフェ。不機嫌なお友達
花:ガルデニア。ピンクの似合うお友達。
喪娘と末子も背後は一緒。
あっち女子部屋、こっち男子部屋
メッセ登録してみました。
出現率は低率の予感ですがお気軽に
mai-maieb@hotmail.co.jp
登録時にはメールも一緒に送ってくださると確実です
ブログ内のイラストは、株式会社トミーウォーカーの運営する『エンドブレイカー!』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
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