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TW3より飴(c05383)と花(c11349)の日記跡地。 現在の主な成分:頭の可哀相な背後。よその子ごめん。仮プレ。飴花の(背後に対する)不満。たまに遊びに来る喪(c08070)と石(c28018)。力関係はPC≧PL。
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 この場所を訪れた理由がそれだ。



+ + + + + + + + + +


 下層へ、下層へ、時折思い立ったように上層へ。自分がどの辺りにいるのか、把握できない程度には歩いた頃。久方ぶりの人の気配に、自然と足が寄った。
 感知されない程度に離れた場所。男と、少女が話しているのを見つけた。
 会話は聞こえない。特に中身には興味もなかったため、それでいいと思いながら、それでも、自然と歩み寄った。
 少女が楽しそうにはしゃいだ声を上げながら、ぱっとどこかへ駆け去っていくのをぼんやりと見送り、場に残った男に、声をかけた。
「ここにいんのは、あんたと、あいつだけか?」
 ちらり、と。男がこちらを一瞥してきた。それから、小さく頷いて、自分の周囲に見渡すような視線をやる。
「こんな場所だ。好んで寄り付く者などいない。だが、何がいるかの把握などもしていないからな、知らないとしか言いようがないな」
「あ、そ。まぁ、なんでもいいわ」
 もうほとんど棒だけになってしまった飴に視線を落とし、咥えると、男と同じように辺りをぐるり、見渡して。薄らと瞳を細めて、かすかな笑みを浮かべる。
「ちょっと腰を落ち着ける場所ってのを探しててな。あんたみてーな態度は、俺にゃ居心地良さそうだ」
 そうやって男の顔を、見て。記憶の端に何かがよぎる。
(……あぁ、そういや……)
 ――以前、ほんの数瞬だけ居た場所で、ほんの少しだけ会話をした男が居たのだ。喫茶店のなりをしていたその場所は、今では主の消失によってがらんどうとなっているが、またいつか訪れる機会があるかと、記憶に残して踵を返した。
 あっさりとなくなってしまった居場所に悲嘆することも、途方に暮れることもなかったが、『居場所』と言うのは、何をするにも必要なのだ。面倒だ、と、嘆息しながらも探す思考に切り替え、一先ず、あの場所と、それから自分と、唯一繋がっていた名も知らない男の居場所に足を運んだ。
 やはり、感知されない程度に離れた場所から、覗いたそこは。随分と、華やいで見えた。
 人が多い。それが一番の理由だろう。その場所に常駐する者自体はどうやら多数ではないようだが、繋がった場所から、人が、集まっている、そんな光景。
 息苦しさを覚えて、近付くことを躊躇った。
 けれど、そのまま踵を返すことをせず、ぼんやり、一休みでもするかのように佇んでいた視界の中に、一人の男が映った。
 華やかな中で、さしたる違和感を持たず馴染み。それでいながら、どこか淡白にも見える男。
 ――それが、目の前のこの男だ。
 彼の居場所は、きっと、静かなのだろう。思い、去る背を追った。
 その時は、随分と賑やかな場所へとたどり着き、己の予感が外れたことを嘆く結果となったのだが、縁とは不思議なものだ。気まぐれに訪れたはずの場所で、こうしてまた、顔を合わせることとなったのだから。
「あんたの気に触らない程度に好き勝手やらせてもらうつもりだけど、いいか?」
 言葉に対し、躊躇うでも窺うでもない視線を返した男は、頷くことはせずに了承を返した。
 好きにしろ、と。その、ただ一言が、ひどく心地よかった。
「どーも。まぁ一応、宜しくな」
「……あぁ、一応、宜しくと言っておこう」
 握手を交わすでもなく、すぐに距離を置いた男の元に、先ほどの少女が帰ってきた。振り返り、今度は聞こえるようになった会話を幾らか聞いて、肩を竦める。
「愉快なこった」
 皮肉にも似た呟きだが、それを吐き出した感情の中に、不快はない。
 ひらり、先の会話で告げそびれた礼を伝えるべく手を振ったが、少女に意識をやっている男の目に、きっと映ってはいまい。それでも、自分の気分の問題だと、割り切って。視線をやらぬまま、踵を返しかけた、時。
「あら、新しい人? 焼けたらきのこいる?」
 甲高い、声に。足を止めたのも、気まぐれだった。
 人が嫌いなわけではない。会話を疎むわけでもない。
 何もかも面倒だと言いながら、それでも、縁に対する飢えは確かに抱いている、矛盾。
 くつり。知らずの内に笑いが零れて。
 けれど、すぐに収まったそれの代わりに、眉の根が寄った。
 あぁ、まったく、賑やかなことだ。
 何かがじくりと痛むような気分に表情を歪めながらも、それでも振り返った目に、明るい笑顔が映る。
「食わねーよ」
 返す言葉を吐き出した瞬間、そこは彼の居場所となった。




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廃屋に来た経緯。わりとガチ。
本気で団長のストーカーしてました。(*ノノ)
どこら辺うろうろしてたのかバレるww
淡白ぽいのがいーなーとか言ってたくせに絡みすぎだろお前。お前てか私。

それはそうと初めてVSシナリオに当選したよ!
あとにゃんこたんにぴったりなVSも出てたネ☆←←
タイトルだけで拒否ってるだろうとは思うけど、覗かないでおいたほうがいいと思うよ。(´v`)
あとはながらえぷろんちょおかわゆす(爆笑←←
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なーつーかーしーい
やりとりが懐かしい(*ノノ)
廃屋に来た当初、そういえばこんな会話してたなー…とか思い出した。
わーい、キルたんのストーカーww
でも気持ちは凄くわかるw
だんちょの雰囲気って何かカリスマ性てか惹かれるもんあるよね(*ノノ)
旅団紹介所で結構後のページにいたのにだんちょの口調に惹かれて思わず迷い込んでた私。

VSおめー。ばしばしやっつけちゃってー期待してるー(*´v`*)
…。
うん、実は予約受付してる時点でタイトル見もせずに覗いちゃってた。うぼあばば…(||ノノ)
いちばん苦手なんだあの生命体。と、成長後。
なんか色んな所から色んなもんが色々出そうになって困った←
Σ意図的じゃない分物凄いはぢゅかしいじゃないかくそうwww
うわん、キルたんもはながらえぷろん付ければいいんだ(。ノノ)
キーストアPL 2010/05/01(Sat) 編集
ストーカーですが何か。
茸ぱーてー。にゃんこたんまで引っ張ろうかと思ったけど、メインは団長のストーカーしてたんだぜ、っていうところなんでw
だって付いていきたくなるだろー!?
私も最終的には紹介ページ見て決めた系。(*ノノ)
カリスマー!

やっとの当選でテンションあがってますww
がんばってくるー。
あー……南無。←
あ、これは無理だろなー、て思いつつ、これに参加したらすげぇ嫌がらせになるんだろうなーとも思いつつ。←←
よしよし。怖くない怖くない。
爆笑した爆笑したww(大事なry
いや、キルフェは花柄どころかエプロンの時点でアウトww
和気藹々とりんごぱーてーとか、無理(´v`)
にゃんこたん以上に渋るよぜってぇww
キルフェPL 2010/05/01(Sat) 編集
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HN:
飴と花
性別:
男性
自己紹介:
飴:キルフェ。不機嫌なお友達
花:ガルデニア。ピンクの似合うお友達。
喪娘と末子も背後は一緒。
あっち女子部屋、こっち男子部屋

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