……飴さん、それ、なに。

あいつの着物。

や、判ってて聞いたのは私。私よ？
改めて聞くさ。何で飴さんが持ってんの？

あんたも今日何の日か知ってんだろ。

そらもう。そらぁもう。…で？

だから。

Σ　主語ー！述語ー！脈絡ー！！

煩せぇよ。見てりゃ判るっつの。

（うろうろうろ）
（まごまごまご）

ちょぉ挙動不審だね
飴さん、返してあげたら？

返す前に言わせることあんだろ。

？　あっても無くても一緒じゃね？
まぁともかくね。ガルさーんガルさーん。おいでませよー。

なんやのもう、背後さん、うちそれどころやないんやけど。

や、ほら、一杯いろいろ貰ったから、ちゃんとお礼をね、言えよと。

うん、うん、判っとるよぉ。
判っとるから……その、着物……一緒に探して？

んむ？無くてもいいじゃん。

や、ほら、ちゃんと着てないと、やっぱあかんやろ。ね？

あんたどっちにしたってちゃんと着ねーだろ。
ぐだぐだ言ってねーで、さっさと言えば？

ぅ……あ、うん……うん……。
えっと……、

誕生日おめでとう？

わ、判ったから、ちょっと待って、待って。




（深呼吸）


あ、ありがとう……
その、すごく、嬉しい、よ。


（真っ赤になって蹲った）


～～っ、やっぱ着物返して！

たまには晒せよ。

＊　＊　＊　＊　＊
実は：照れ屋
そして照れた顔は見せたくない見栄っ張りでもある。
顔隠せてると余裕あるけど、ないとこうなると言う。
つぅか私がはじゅかしい。ありがとうありがとう。色々びっくりした。