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TW3より飴(c05383)と花(c11349)の日記跡地。 現在の主な成分:頭の可哀相な背後。よその子ごめん。仮プレ。飴花の(背後に対する)不満。たまに遊びに来る喪(c08070)と石(c28018)。力関係はPC≧PL。
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気が付いたら比べていた。
そうして、抱いたのは嫉妬と羨望だった。


+ + + + + + + + + +
 そもそも。彼は初めから彼女の内包する棘を利用する気で近づいていた。
 それを理解した上で、彼女は彼の元へ駆けた。
 死ぬかもしれない。
 殺されるかもしれない。
 冷たくされるかもしれない。
 きっと最悪を脳裏に過ぎらせながらも、迷うことなく駆けたのだろう。
 そうして、その思いを届かせるに至った。
 あしらわれること無く、突き放されること無く、偽られること無く。
 それが、ただ、妬ましかった。
 だからあの時、確かにぶつける気でいた。
 八つ当たり以外の何者でもない、感情を。
 結局、彼女に対して声も手も、届かせるに至らなかったけれど。


 緊張状態が続いているエルフヘイムの中に、拒絶体のマスカレイドを救えた歓喜の声が、幾つも幾つも響いていた。
 その中には、パートナーのために命を駆けた、ダークエルフの少女に対してのものも、あって。
 同じ戦場に居た耳にも当然届いたその報せに、胸中に燻っていた何かが爆ぜた気がした。

「羨ましい限りだよ、あんたは……」

 搾り出すように零した言葉は、誰の耳に届くことも無く費えた。



「俺だって……」

 力になれたんだ。護れたんだ。救えたんだ。
 彼が、巻き込んでさえ、くれれば――。

「あぁ、くそ……」

 昇華しきれずにいる何かが、再び胸中で燻っているのが良く判る。
 吐き出し、ぶつける何かが残っていたことが、喜ばしくさえあった。
 それ以上に、腹立たしかった。

「気持ち悪い。さっさと、くたばれ」

 気にも留めていなかった様相に対して、嫌悪をあらわにする程度には――。
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プロフィール
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飴と花
性別:
男性
自己紹介:
飴:キルフェ。不機嫌なお友達
花:ガルデニア。ピンクの似合うお友達。
喪娘と末子も背後は一緒。
あっち女子部屋、こっち男子部屋

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