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TW3より飴(c05383)と花(c11349)の日記跡地。 現在の主な成分:頭の可哀相な背後。よその子ごめん。仮プレ。飴花の(背後に対する)不満。たまに遊びに来る喪(c08070)と石(c28018)。力関係はPC≧PL。
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 足音が聞こえた。



+ + + + + + + + + +
 やたらと賑わう酒場。つい、最近の光景。
 丁度自分の仕事と時期が重なったその募集。
 一人、見つけた、記憶にある顔。
 ふぅん。呟いて、視線を逸らして、から。
 ずっと、眠ることができないでいた。
 昔々、どこかの誰かが、無茶をした。
 己自身とその友を、あえて、死地に置いて、散り消えた。
 縋る言葉を遮るように、思考を、意識を、奪い取って。
 自分が眠っている間に、死んだのだ。

 ほんの少しの頭痛。諌めるように頭を抑えて、ベッドに凭れ掛かる。
 横には、なれなかった。あまり気分のいい結果を残せなかった仕事の付けで、動くのも億劫だったから、座り込んではいたけれど。
 俯くと、瞼が重く感じる。だから、良く判らない染みに汚れた天井を振り仰いで、ぼんやりとしていた。
 あれから酒場には近づくことをしなかった。要らぬ情報を貰うことをしたくなくて。
 ただ、自分の中の時間を指折り数えて。
 ただ、ただ、待っていた。

 コツ、コツ――。

 足音が響いたのは、夜半過ぎ。
 ぼんやりとした意識の中に聞こえるそれは、少し足早だった。
 コツ、コツ、コツ。廊下を横切る。右から左へ、一度。
 コツ…コツ…コツ。左から右へ、二度目。少し歩調の緩んだそれは、薄らと伏せた瞳をも震わせるように、夜半の静寂に響いた。
 立ち止まることなく遠ざかっていく足音は、子守唄にも良く似ていて。意識の内に、まどろみを呼んだ。

「    」

 音なく呟いて、ふと、意識を手放した。







 ――あぁ、血の匂いがする。
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プロフィール
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飴と花
性別:
男性
自己紹介:
飴:キルフェ。不機嫌なお友達
花:ガルデニア。ピンクの似合うお友達。
喪娘と末子も背後は一緒。
あっち女子部屋、こっち男子部屋

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